ファインダー 各種機構に戻る   Home Pageへ

ファインダーは写真を撮る時撮影する範囲を確認するための覗き口です。
これがあれば撮影される範囲を事前に確認できるため、構図を整えたり出来ますが、ないばあいにはおおよその見当をつけて撮影するしかなく、現像されたものを確認したら写るべきものが一部欠けていたとか、余計なものが写っていた!なんてことが起こりえます。

 正確なまた見易いファインダーをとなると例えばレンジファインダーカメラ用の外付けファインダーを流用する
 手もありますが、撮影画角が完全に一致するものは少ないですし、何といっても高価すぎます。

 左の写真は私が作った6 x 9判ピンホールカメラで、偶々持っているカメラのレンズに付属されていたファイ
 ンダーの画角と同一だったため流用しただけで、このカメラ用に購入したものではありません。

 撮影範囲を正確に確認しにくいもののスポーツファインダーと呼ばれ
 るものは、構造も大変簡単で容易に自作可能です。 右の写真は
 その例で、これも私の自作のピンホールカメラですが、真鍮の棒を
 曲げて作った枠が前方にあり、その枠を後方にある見口から覗いて
 確認します。

 スポーツファインダーの構造は左の図のようなも
 ので、カメラの箱に覗き口と四角にあけた窓を取
 り付け、撮影する画角(図のα)が等しくなるように
 すれば良い!という簡単な構造です。

 窓枠と見口が余りぐらつかなければ充分実用になりますから、私が作ったような金属製
 でなくても、薄板や厚紙でも充分OKです。

 それと近い将来製作してみようと思いますが、OHP用のプラスチックフィルムにインクジェ
 ットプリンターで撮影枠を印刷してしまえば、簡単に正確でしかも数種類の撮影画角を
 一緒にしたものの製作も簡単に出来ます。
 特に最近顔料タイプで印刷後に水がかかっても滲まないインクが出てきていますので、
 実用性もかなり高いと思います。


スポーツファインダーを設計するのは簡単で、撮影画面の縦、横、焦点距離に対し、比例関係になるようファインダー窓の高さ、横幅、そして見口とファインダー窓の距離を決めればよいです。  例えば6 x 6判の実際の撮影画面は56mm x 56mmですので、焦点距離が40mmとした時には、そのままファインダーの窓枠を56mm x 56mm、ファインダー枠と見口の距離を40mmにしても良いし、少し小型のものとしてファインダーの窓枠を40mm x 40mm、ファインダー枠と見口の距離を29mmにしてもよいわけです。

但し余りファインダー枠と見口が接近するとファインダー枠がボケて境界線がはっきりしてこなくなるので、極力大き目の方が見やすいでしょう。
また実用性が高いスポーツファインダーですが、被写体が近距離になるほどファインダーで見た範囲と実際に撮影される範囲のずれ(視差またはパララックスという。)が大きくなりますので、目安としては5m以内に被写体があるような場合には注意が必要です。

Copyright (C) 2001-2011, Vic Ohashi All rights reserved.